システム監査平成11年問70

 情報システムのリスク分析に関する記述のうち、もっとも適切なも
のはどれか。


 ア リスクには、投機的リスクと純粋リスクとがある。情報セキュ
  リティのためのリスク分析では対象とするのは、投機的リスクで
  ある。

 イ リスクの予想損失額は、損害予防のために投入されるコスト、
  損害の復元に要するコスト、及び他の手段で業務を継続するため
  の代替コストの合計で表される。

 ウ リスク分析とは、現実に発生すれば損失をもたらすリスクが、
  情報システムのどこに、どのように潜在しているかを識別し、そ
  の影響の大きさを測定することである。

 エ リスクを金額で測定するリスク評価額は、損害が現実のものに
  なった場合の1回当たりの予想損失額で表される。

解説

難易度 ★★
解答

 ウ リスク分析とは、現実に発生すれば損失をもたらすリスクが、
  情報システムのどこに、どのように潜在しているかを識別し、そ
  の影響の大きさを測定することである。

> ア リスクには、投機的リスクと純粋リスクとがある。情報セキュ
>  リティのためのリスク分析では対象とするのは、投機的リスクで
>  ある。

 誤った記述です。

 情報システムにおけるリスクマネジメントでは、主に純粋リスクを対象と
 して取り扱います。


> イ リスクの予想損失額は、損害予防のために投入されるコスト、
>  損害の復元に要するコスト、及び他の手段で業務を継続するため
>  の代替コストの合計で表される。

 誤った記述です。

 リスクの予想損失額はセキュリティ侵害が発生してから、元の状態に戻す
 までにかかる費用となります。
 
 損害のために失ったビジネスチャンス、損害そのもののコストを含める必
 要があります。


> ウ リスク分析とは、現実に発生すれば損失をもたらすリスクが、
>  情報システムのどこに、どのように潜在しているかを識別し、そ
>  の影響の大きさを測定することである。

 正しい記述です。

 リスクとは、情報資産を脅かす内外の要因によって情報資産が損なわれる
 可能性のことをいいます。

 これに対し、実際に情報資産が損なわれてしまった状態をインシデントと
 いいます。

> エ リスクを金額で測定するリスク評価額は、損害が現実のものに
>  なった場合の1回当たりの予想損失額で表される。

 誤った記述です。

 リスク評価額は「1回当たりの予想損失額×発生頻度(回数/年)」
 で表されます。