IPA情報セキュリティスキルマップ構築の調査研究1-05

 人による誤り、盗難、不正行為、又は設備の悪用のリスクを軽減す
るために行う管理策として具体的なものとして、どれが該当するか、
最も適切なものを選択せよ。


 ア セキュリティポリシーの策定

 イ アクセス制御

 ウ 秘密保持契約書への署名

 エ セキュリティが保たれた領域での作業

解説

難易度 ★★
解答

 ウ 秘密保持契約書への署名


 人的セキュリティに関しては、大きく分けて、職務定義及び雇用に
 おけるセキュリティ、利用者の訓練、セキュリティ事件・事故及び
 誤動作への対処等があります。


> ア セキュリティポリシーの策定

 企業・組織の情報資産を人による誤り、盗難、不正行為、または設
 備の悪用といったさまざまな脅威から守るために、情報セキュリテ
 ィポリシは必須です。

 ここでは、問題文の記述の中に、「具体的なもの」とありますので、
 解答としては相応しくありません。

 情報セキュリティポリシーの基本的な構造の概念を見ておきましょう。

 ◇情報セキュリティポリシーの基本的な構造の概念

                   ─┬─    ─┬─
           /\       │      │
          /  \      │狭義の   │
         /    \     │セキュリティ│
        / ポリシー \    │ポリシ   │
       / (基本方針) \   │      │広義の
      /──────────\ ─┴─     │セキュリティ
     /   スタンダード   \        │ポリシ
    /    (実施基準)    \       │
   /────────────────\      │
  /      プロシージャ      \     │
 /       (実施手順)       \    │
 ──────────────────────   ─┴─


 ◇ポリシー(基本方針) とは。。。

  情報セキュリティに対する組織としての統一的かつ基本的な考え
  方や方針を示すもので、単に「ポリシ-」または「基本ポリシー」
  とも呼ばれます。情報セキュリティポリシーの最上位に位置付け
  られるもので、情報セキュリティポリシーの目的、対象範囲、維
  持管理体制、義務、罰則などが記述されます。


 ◇スタンダード とは。。。

  情報セキュリティ基本方針を実践し、適切な情報セキュリティレ
  ベルを確保・維持するための遵守事項や基準であり、「スタンダ
  ード」とも呼ばれます。


 ◇プロシージャ とは。。。

  情報セキュリティ対策基準を実施するための詳細な手続や手順で
  あり、「プロシージャ」とも呼ばれます。各スタンダードをより
  具体化し、各部署において実際に運用するための手続や手順が記
  述されます。


> イ アクセス制御

 アクセス制御は、人的(管理的)セキュリティの観点からみると、
 職務によるアクセス制御の定義、技術的(論理的)セキュリティの
 観点からみると、ID、パスワードによる制御などの技術的なアクセ
 ス制御が考えられます。

 アクセス制御を適切に行うことにより、アクセス権限のない人に
 よる誤り、盗難、不正行為、または設備の悪用のリスクに関して
 一定の軽減が図れるとは思いますが、アクセス権限のある人に対
 しては、情報セキュリティに関する意識を高める必要があります。


> ウ 秘密保持契約書への署名

 人による誤り、盗難、不正行為、又は設備の悪用のリスクを軽減す
 るために行う管理策として、秘密保持契約書への署名が考えられま
 す。

 秘密保持契約書に署名をさせることで、脅威の発生確率が抑えられ、
 抑止効果が働きます。


> エ セキュリティが保たれた領域での作業

 物理的及び環境的セキュリティです。

 セキュリティが保たれた領域での作業行うことにより、人による誤
 り、盗難、不正行為、または設備の悪用のリスクに関して一定の軽
 減が図れるとは思いますが、作業者の情報セキュリティに関する意
 識を高める必要があります。