オリジナル問題

 「ISO/IEC 15408 情報セキュリティ評価基準」に関する記述のうち、
不適切なものはどれか。


 ア 情報技術に関連した製品のセキュリティの度合いを様々な観点
  から系統的に評価できるようになる。

 イ 開発企業は、安全性の高い製品やシステムを提供していること
  を利用者にアピールできる。

 ウ 情報技術セキュリティに関連した製品やシステムを開発者だけ
  でなく、製品を導入・利用するユーザ、製品やシステムの評価者
  も知っておきたい規格である。

 エ 製品やシステムを利用する際のセキュリティ教育やセキュリテ
  ィ監査といった組織や管理なども評価の対象となる。

解説

難易度 ★★
解答

 エ 製品やシステムを利用する際のセキュリティ教育やセキュリテ
  ィ監査といった組織や管理なども評価の対象となる。


 ◇ISO/IEC 15408 とは。。。

  「ISO/IEC 15408 情報技術セキュリティ評価基準」は、情報技術
  セキュリティの観点から、情報技術に関連した製品およびシステ
  ムが適切に設計され、その設計が正しく実装されているかどうか
  を評価するためのセキュリティ基準です。

  1999年6月にISO/IEC規格として承認されました。
  また、2000年7月にはJIS X 5070として制定されました。


 規定される内容は次の3つのパートで構成されています。

 PART1:Introduction and general model(概説と一般モデル)
  ・セキュリティシステム構築のアプローチ
  ・PP:プロテクションプロファイル「セキュリティ要求仕様書」
  ・ST:セキュリティターゲット「セキュリティ基本設計書」
 PART2:Security functional requirements(セキュリティ機能要件)
  ・STやPPを策定する過程において満たすべき機能要件
  ・11種類の機能要件がある
 PART3:Security assurance requirements(セキュリティ保証要件)
  ・IT製品や個別システムにセキュリティ機能が実現されているこ
   との保証を求める
  ・10種類の保証要件がある
  ・セキュリティレベル=EAL(Evaluation Assurance Level)1~7
   がある


> ア 情報技術に関連した製品のセキュリティの度合いを様々な観点
>  から系統的に評価できるようになる。

 正しい記述です。

 ISO/IEC 15408は、2つの要件から成り立つ要件集です。

 ・情報技術を用いた製品やシステムが備えるべきセキュリティ機能
  に関する要件(機能要件)
 ・設計から製品化に至る過程で、セキュリティ機能が確実に実現さ
  れていることの確認を求める要件(保証要件)

 また、製品やシステムが機能要件をどこまで保証しているかを表す
 尺度として、7段階の保証要件を定義しています。


> イ 開発企業は、安全性の高い製品やシステムを提供していること
>  を利用者にアピールできる。

 正しい記述です。

 ISO/IEC 15408の評価、認証を受けることにより、以下の効果が得ら
 れます。

 ・ユーザ企業は、認証製品を安心して利用できる。
 ・開発企業は、安全性の高い製品やシステムを提供していることを
  利用者にアピールできる。


> ウ 情報技術セキュリティに関連した製品やシステムを開発者だけ
>  でなく、製品を導入・利用するユーザ、製品やシステムの評価者
>  も知っておきたい規格である。

 正しい記述です。

 製品やシステムを導入する際に、共通の基準で比較することが可能
 となり、必要なセキュリティレベルに応じた適正なコストで運用や
 管理を考慮することが可能となります。


> エ 製品やシステムを利用する際のセキュリティ教育やセキュリテ
>  ィ監査といった組織や管理なども評価の対象となる。

 不適切な記述です。

 ISO/IEC 15408は、情報技術を用いた製品やシステムのセキュリティ
 機能を対象としています。

 ソフトウェアだけでなく、ハードウェア、ファームウェア、システ
 ム全体も評価対象となります。

 ただし、製品やシステムを利用する際のセキュリティ教育やセキュ
 リティ監査といった組織上の運用や管理などは、使用上の前提条件
 として扱われ、評価の対象とはなりません。